金の贈与と税金ガイドイメージ

【2026年最新】金の贈与と税金ガイド

最終更新: 2026年6月12日

金価格の上昇で、「親から金地金をもらった」「子に金貨を渡しておきたい」という生前贈与の相談が増えています。金の贈与には贈与税が関わり、さらにもらった金を将来売却するときの税金(譲渡所得)にも影響します。

この記事では、金の贈与にかかる税金の仕組みを国税庁の一次情報(タックスアンサー)をもとに整理します。

金の贈与は贈与税の課税対象

金地金(インゴット)・金貨・宝飾品も財産であり、無償でもらえば贈与税の課税対象です。評価額は贈与を受けた日の時価(小売価格×重量が目安)で計算します。

贈与税には年間110万円の基礎控除があります(暦年課税)。1月1日〜12月31日にもらった財産の合計が110万円以下なら、申告も納税も不要です(国税庁タックスアンサー No.4402)。

贈与税の速算表(基礎控除後)

110万円を超えた部分には、以下の税率がかかります(国税庁タックスアンサー No.4408)。

特例税率(父母・祖父母など直系尊属から、18歳以上の子・孫への贈与)

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%
400万円以下15%10万円
600万円以下20%30万円
1,000万円以下30%90万円
1,500万円以下40%190万円
3,000万円以下45%265万円

一般税率(兄弟間・夫婦間・未成年の子への贈与など)

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
1,000万円以下40%125万円

計算例:父から18歳以上の子へ、時価500万円の金地金を贈与
課税価格 = 500万円 − 110万円 = 390万円
贈与税 = 390万円 × 15% − 10万円 = 48万5,000円(特例税率)

もらった金を売るとき — 取得費と取得時期を引き継ぐ

ここが金の贈与でもっとも見落とされやすいポイントです。贈与で取得した資産を売却する場合、譲渡所得の計算では贈与した人の取得費と取得時期をそのまま引き継ぎます(国税庁タックスアンサー No.3270)。

  • 親が30年前に購入した金なら、子が売るときも「30年前の購入価格」が取得費、保有期間も30年(=長期譲渡所得で課税半減)
  • 購入時の領収書・計算書がないと取得費は売却額の5%とされ、大幅に不利になります。贈与時に必ず購入時の書類も一緒に受け取りましょう

注意したい3つの落とし穴

1. 名義変更だけの「名義財産」

名義を子どもにしても、実際には親が保管・管理しているなら実質は親の財産(名義財産)とみなされ、相続時に相続財産へ算入されることがあります。贈与契約書の作成と、受贈者自身による管理が大切です。

2. 定期贈与とみなされるリスク

「毎年110万円ずつ10年間贈与する」と最初に約束すると、総額1,100万円の定期金贈与として一括課税されるおそれがあります。毎年その都度、贈与契約を交わす形にしましょう。

3. 相続開始前の贈与の持ち戻し

相続または遺贈で財産を取得した人への生前贈与は、相続開始前一定期間(段階的に7年へ延長中)の分が相続財産に加算されます。直前の駆け込み贈与は相続税対策にならない場合があります。

相続時精算課税という選択肢

60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与では、相続時精算課税制度(累計2,500万円まで特別控除・2024年からは別枠で年110万円の基礎控除も追加)を選べます(国税庁タックスアンサー No.4103)。ただし一度選ぶと暦年課税には戻れないため、税理士への相談をおすすめします。

もらった金の価値を知るなら無料査定

贈与税の評価にも売却判断にも、まず現在価値の把握が第一歩です。

よくある質問

Q. 金の贈与は税務署にバレない?

金の売却時には200万円超で支払調書が税務署へ提出されるほか、相続税調査では家族名義の資産も確認されます。無申告加算税・延滞税のリスクを考えると、基礎控除を超える贈与は正しく申告するのが結局もっとも有利です。

Q. 贈与を受けた年の申告期限は?

贈与を受けた年の翌年2月1日〜3月15日に贈与税の申告・納税を行います。

Q. 夫婦間で金を渡すのも贈与?

はい。夫婦間でも年間110万円を超える財産移転は贈与税の対象です(生活費・教育費としての通常の範囲は非課税)。

まとめ

  • 金の贈与は年間110万円超で贈与税の対象。評価は贈与日の時価
  • もらった金を売るときは、贈与者の取得費・取得時期を引き継ぐ — 購入時の領収書も一緒にもらうのが鉄則
  • 名義財産・定期贈与・持ち戻しの3つの落とし穴に注意。金額が大きい場合は税理士へ

参照: 国税庁タックスアンサー No.4402(贈与税がかかる場合)・No.4408(贈与税の計算と税率)・No.4103(相続時精算課税)・No.3270(相続や贈与によって取得した資産の取得費)。税制は改正される場合があります。個別の判断は税理士・税務署にご確認ください。

専門スタッフが答える 金買取Q&A

買取の実務でよくいただく質問を、公開情報と当サイトの相場データにもとづいてまとめました。

Q.金の買取価格はどうやって決まりますか?
A.金製品の買取額は基本的に「その日の金相場 × 重量(g) × 純度の比率 × 業者ごとの買取係数」で決まります。たとえばK18なら金の含有率が75%、K14なら58.5%です。相場は毎営業日変動するため、売却日の相場が価格に直結します。本ページ上部に当日の参考相場と推移を掲載しています。
Q.査定や売却に必要なものはありますか?
A.多くの業者で、古物営業法に基づく本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポート等)の提示が必要です。買取金額が大きい場合や1回の取引で所得が一定額を超える場合は税務上の取り扱いに関わることもあるため、不安な場合は事前に各業者・税務署で確認してください。
Q.複数の業者で査定額は変わりますか?
A.変わります。地金部分の評価は相場連動でどこも近くなりますが、業者ごとの買取係数・手数料・キャンペーン・デザインや付属品の評価で最終額に差が出ます。1社だけで決めず、複数社の相見積り(一括査定を含む)を取ると高値を取りやすくなります。
Q.金を少しでも高く売るコツはありますか?
A.ポイントは3つです。①相場が高い日を狙う(本ページの推移を参考に)、②手数料・送料・キャンセル料を含めた“手取り”で比較する、③複数社で相見積りを取る。重量が同じでも、係数と手数料の差で最終額は変わります。
Q.手数料や送料はかかりますか?
A.業者やプランによって、査定料・送料・返送料・精錬手数料などがかかる場合があります。表示価格が高くても手数料で目減りすることがあるため、必ず“手数料込みの手取り額”で各社を比較してください。

※ 記載は一般的な目安です。買取の可否・価格・必要書類は各業者の規定により異なります。最終的な条件は各社へご確認ください。